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取材の極意 その1


「取材したことがなくて、チャレンジする勇気がない」

駆け出しのライターさんから、このようなお悩みをお聞きしました。


"人とおしゃべりすることが大好き!"


そんな方なら、「人に話を聞くことの何が怖いの?」と思われるかもしれません。


でも、私も人見知り全開タイプなので、いまだに取材前は緊張しますし、

うまく話が聞き出せるかどうか不安なので、時間の許す限り入念に準備をします。


取材経験がなく、漠然とした不安を持っているライターさんのために、

実際の取材現場でライターが困っていることや、その解決策をお伝えしたいと思います。


私が取材時に「困るなあ〜」と思うことは、大きくわけて2つです。


1.イイ言葉が引き出せない

2.脱線する(書けないコトばかり喋る)


まずは、一つ目の課題から。


ベテラン営業マンや大企業の社長さん、セミナー講師をされているような方など、

取材慣れ、トーク慣れをされている方であれば、放っておいてもいい感じに話してくださることが多いのですが、(それでも、一概にそうともいえません)

ほとんどの方はトークのプロではありませんので、濃い内容のお話を、スムーズにお聞きすることはできません。


たとえば、これまで専門学校の学校案内書を多く手がけてきましたが、その中の「在学生インタビュー」が、なかなかクセモノなんです。


1冊のパンフレットに数名の在学生の声を載せるのが定番で、

学校の魅力を伝えるために、


なぜこの学校を選んだか

学校の好きなところは

好きな授業は

印象的なエピソードは

成長したと感じることは

目標は


などという定番の質問をしていくのですが、ほぼ全員から、見事に同じような答えが返ってきます。


「学校の好きなところ」に関して特に多い答えが、

「アットホーム」「先生と生徒の距離が近い」「同じ目標に向かって頑張る仲間がいる」などなど。


よっぽど特色のある学校でない限り、まあ、そうなりますよね。


じゃあこれを、どう料理するかです。


アットホームと言われて、「ハイ、そうですか」で終わってはインタビューアー失格です。


なぜそう思う?

いつもそう?

入学した時からそうだった?

そう感じるのはどんな時?

一番そう思うときは?

アットホームだと、何がいい?


など、いろんな角度から”アットホーム”を攻めていきます。


そうすると、例えば、


「自分はもともと人見知りで、クラスに馴染めるか不安だったけど、先生もクラスメイトもみんなあたたかく声をかけてくれるから、少しずつ心を開けるようになって、それからは毎日学校にくるのが楽しくて、何事も頑張ろうと思えるようになった」とか。

これでもまだ薄めですが、ファーストステップとしてはこんな感じです。


この要領で深掘りすればするほど、取材対象者のキャラクターが見えて、オリジナリティがあり、その学校の雰囲気がリアルに伝わる記事ができあがります。


どんな媒体の、どんな記事でも同じことがいえると思います。


重要なのは、”具体性”です。

内容がより具体的であればあるほど、読みごたえのあるものになります。


ご参考まで。

 

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